なんでもない日にキッシュ

#ごはんのこと

なりちゃん

2021/10/27

ちょっぴり気合を入れた料理を、なんでもない日にするのって、どうしてこうもうれしいのだろう。
わたしは基本的にキラクな料理が好きだ。あ~今日はパクチーがあるからそのままサラダにしよう。たまごの賞味期限近いからチキンカツ買ってきてたまごとじ。うどん屋さんのうどんに心奪われたので今夜はテイクアウト。冷蔵庫の事情とスーパーの陳列をみながらスルスルっと献立が決まるとき、あ~キラク~と気持ちよくなる。そりゃ食事って毎日のことなので心も身体もキラクなのが一番なんです。
ところがどっこい、たまに、ちょっぴり気合を入れた料理をするのもまたうれしいもので。たぶんまた別の日に文章を上げるけれど、シュウマイを作って蒸篭で蒸したり、皮から餃子を作ったり、スパイスたっぷりで肉骨茶をこしらえたり。気合を入れた料理をしたってだけでじぶんが誇らしくなって、ずっとご機嫌になれてしまうので、ちょっぴりの気合って、偉大だ。
さて、このあいだまでまだまだ夏やん!と半袖アイスコーヒーで浮かれていたのに、秋をすっとばして冬に突入する気満々な天気が恐ろしくってたまらない。ええまだ焼き芋も食べていないのに…柿だってブドウだって、ええ、きのこの炊き込みご飯だってまだやってない。秋服なんて出してすらない。木枯らしまで吹いてる…とぶつくさしながらホットコーヒーを両手で包む。
寒い日には…やっぱりお鍋!と言いたいところなのに、もうここ最近のキリキリッとした寒さのおかげさまで常夜鍋も肉団子鍋も、塩こうじのやさしい味の鍋も、とっくのとうに登場済み。ああどうしよう。今日も鍋で上等じゃない?という自分と、えっまた鍋?とよぎる自分。今日は、ようしと背筋を伸ばしてさ、ちょっぴり気合を入れて料理をしてもいいかも…と思ったときには、こころの底から「キッシュ」を、おすすめしたい。
パイシートはいつでも冷凍庫に眠らせておいてもいい、気がする。とか言いながらパイシートを初めて買ったのは先月のことなので、あはは初心者です私、つまり、あったらうれしい食材といったところでしょう。冷凍のパイシートはカチコチに固まっているので、今夜はキッシュにしちゃお~と思ったらすぐに冷蔵庫へ移してゆっくり解凍。ほどよくふやけたパイシートを前にしたらいざ、寒い夜にもほっこりうれしいキッシュの、はじまりはじまり。
中に入れる具材はなんだっていい。冷蔵庫をのぞいてみてしなびた野菜や多く買いすぎたきのこ類があったらどんどん入れてしまおう。常夜鍋をした時に買いすぎたほうれん草、たくさん買っておいたじゃがいも、別のものを作ろうとして買ったのに何を作ろうとしていたか忘れたマッシュルーム、そして今日買ってきたベーコンを、だいたいサイコロ上にえいやえいやと刻んでバターで炒める。卵を割って生クリームと合わせておく。
あ、このあたりでオーブンを予熱してね。んでもって土台作り。キッシュの焼き型があったら最高だけど、耐熱ガラス容器や磁器の深皿でも代用できるみたい。そこにパイシートをドーンと載せてはみ出た部分は手でちぎっておけば、はい土台完成。
炒めた中身と卵と生クリームを合わせたものをそこに流しいれて、オーブンに放り込んで、あとは歌ったり踊ったりしていたらあっという間に焼き上がり!寒いときのオーブン料理のなにがいいかって、料理のために身体を動かすのはもちろんだし、オーブンの熱で部屋の中までほんわかあったかくなっちゃうことだよね。おかげで暖房要らずです。しかも、いいかおりで満たされる。
焼きあがったらしばらく予熱をとってから、だいたんにナイフを入れていただこう。パイ生地はさっくり、中身はゴロゴロでしあわせの味、そしてなにより身体が芯からあったまる。ああ~これはタバスコも合うな。とか思いながら、タバスコをかけるのも忘れるくらいに夢中になってぺろりと食べ終わってマンプク。寒さを憂いていた気持ちはどこへやら、腹の底からぽかぽかした気持ちが沸き上がってきてまどろんでしまう。
さっそく次のキッシュの具材を考える。ああもっといろんな種類のきのこを入れてもいいよね、エビやホタテの海鮮系キッシュも試してみたいな、チーズはあとからたっぷりかけてみよう。それに、今度こそタバスコを試さなくっちゃ。
寒い日には鍋はもちろんいいでしょう。
鍋をたくさんしたら、次はオーブン料理をしよう、
キッシュで腹の底からあったまろう。
今日はなにを食べようかな。みなさまも、どうかよい一日となりますように。

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